国営木曽三川公園 河川環境楽園「木曽川水園」/岐阜県各務原市
DATE|H10
PLACE|岐阜県各務原市川島町
CLIENT|国土交通省 中部地方建設局
CONTENTS|基本設計・実施設計・施工監理
第17回都市公園コンクール
設計部門 国土交通大臣賞
設計部門 国土交通大臣賞
2003 年ランドスケープコンサルタンツ協会賞
一般部 設計部門 : 最優秀賞
造園作品選集 2004 掲載
本公園は、木曽川が育んだ川の自然や風土・文化をモチーフに、河川における環境共生のモデルとなる空間(環境)を創出し、この下で学びかつ遊び楽しむことができる参加体験型の公園です。川の風景を廻る散策、水辺や芝生地での遊びや軽い運動、憩い等の行楽的利用に供するとともに、小中学生を中心とした環境学習、高齢者・主婦層を含む幅広い利用者を対象とした自然観察会や体験教室等の学習体験型利用に供する公園です。
山地-扇状地・段丘-氾濫源という地形とこれに対応する河川形態、即ち山地渓流-中流-中下流-下流(今回は中下流に下流を含めている)を可能な限り自然に近い形態とする他、支川、派川、河跡湖、湧泉等を設け、さらに地形と河川形態に対応して沿川に樹林、茶畑、棚田、輪中、掘田等を配し、河川及びこれを軸とした自然、人文環境をモデル的に創出しました。
上流から下流まで、それぞれの河川形態に応じて自然な形態の平瀬、早瀬、淵等が形成される縦断勾配、横断面の構造とするとともに、これに合わせて岩礁、岸壁、浜、州等を配置し、河川の生態に即した構造、形態とした。 また、中流では幾筋かの澪筋からなる河床や堰、魚道を設け、下流ではビオトープとなる中州を設ける他、水制によるワンド等を形成しています。河床はそれぞれの河川形態に応じて岩、礫、砂、土砂等によるものとし、護岸はケレップ水制の他、捨て石護岸や柳枝工、そだ沈床等の自然型工法によるものとして、河床を含めて多孔質な構造とすることにより、魚類、底生動物、水生湿生植物の生育環境の十全を期しました。